盛会のうちに無事に終了いたしました。
NPO法人 企業内コーチコミュニティ(JICCC)は2005年から、企業・組織におけるコーチングの普及啓発活動に携わってきました。
最近では、時代の変化や「1on1」の普及に伴い、「コーチング」という言葉もみんなが知るようになり、企業・組織でも社会人が学ぶべき必須のスキルという認識は広がってきていますね。
でも、コーチングという言葉が広く知られるようになった反面、本来それが目指していたような「支援的な姿勢」や「人間の創造力と可能性を開くためのマインドのあり方」といったエッセンスの部分が十分に理解されないまま、メソッドだけが一人歩きしているという現状もあるようにおもいます。
そんな問題意識から「コーチング」という手法が持つエッセンスや人間観に立ち戻ろう、そして、現場の仕事を生産的なものとし、仕事人としての自身の人生も豊かなものとしていくために活用してこうという目的をもって、JICCCは活動しています。
そして、人や組織に対する熱い想いを持った人が現場で一人にならないよう、仕事・家庭とは別の「サードプレイス」としても位置づけています。
そんな思いのもと、月一回の定例会を重ね、お陰様で今年1月で第200回目の定例会を迎えることができました。
これを節目として、私たちの活動が必要な方にお届けできればと思い、下記の要領で「公開定例会」を開催することといたしました。様々な実践を積み重ねてきた、経験豊富な会員とともにご参加の皆さまの問題意識に合わせて対話したいと考えています。
オンラインかつ参加費無料ですので、詳細をご確認の上、ぜひご参加下さい。
JICCCでは、活動の実施に当たり、首都圏以外の遠隔地や育児等などによってリアル参加が難しい方ともつながり、意見交換・情報交換ができる「サードプレイス」を保つため、積極的にオンライン環境を整備しています。
この一環として、昨年より最先端の「バーチャルオフィス」を導入し、会を運営しています。
「どこからでも参加出来る」というオンラインのメリットをそのままに、リアル環境を極限までオンライン上で再現しようとするベンチャー企業とのパートナーシップのもと、これまでになかったような感覚を私達自身も体験しながら(楽しみながら)定例会を行っています。
今回の公開定例会も弊会バーチャルオフィス上で実施しますので、冒頭30分、操作説明も兼ねた「内覧会」を実施いたします。「内覧会」もプログラムの一部となっておりますので、ここからご参加下さい。
皆さまがこれまで体験したこともないようなシステムのバーチャルオフィスをご体験いただけますので、どうぞご期待下さい。
2022年2月11日(金:祝日)13:30-16:00(13:15開場)
オンライン
<ご注意>
なお、インターフェース上の限界から、スマートフォン及びタブレットからのご参加は著しく操作性が劣ります。当日の個別の技術サポートはいたしかねますので、なるべくPC環境からのご参加をお願いいたします。
JICCCでは、
という3本のテーマを核に定例会を運営しています。
今回の公開定例会では、それぞれのテーマについて、以下の内容でダイアログを企画しています(ラウンドテーブル)。
<公開定例会 ラウンドテーブルテーマ>
冒頭、それぞれのファシリテーターより簡潔に趣旨説明及び情報提供をいたしますが、基本的にはご参加の皆さまの問題意識や関心事項に沿って対話が進みます。御関心のあるテーマについてぜひ積極的にご参加下さい(ラウンドテーブルは出入り自由です。)
各テーマのより詳しい情報は「3.テーマの詳細」をご覧下さい。
テーマ:オペレーション(業務)部門でのコーチングについて考える。
経理や法務等の管理部門、工場・品質保証などの製造部門、コールセンター、手続きや決済といった顧客対応部門など、実際に業務を回している部門(オペレーション部門)は、決められた業務を確実かつ効率的にこなしていくことが求められる部署です。
こうした部署は時に経営から「コスト」として見られ、厳しい生産性向上が求められる一方、短期で費用対効果が見えにくいため、育成施策が後回しになることも多いようです。でも、こうした方向性が行きすぎると、働く人の創造性は奪われ、意図しない生産性悪化に繋がるケースもあります。
一方、JICCC会員が所属する企業の中には、会社ぐるみでの年単位の息の長い取組により業界顧客満足度トップに返り咲いた企業もあります。コーチングコミュニケーションはこうした部門の生産性向上に有効であるかもしれません。
このあたり、ご参加の皆さまの現状も共有いただきながら、じっくりと対話してみたいと思います。
テーマ:「こんなときどうする?」現場で戸惑うあれこれを対話する。
企業内でコーチング研修を実施したり、1on1を導入する企業が増えています。
会社から命じられたり、自分でも調べたりして、いざ、1on1をやってみようと思ったとき、そして、上司が実際にコーチングらしきコミュニケーションをはじめたとき、実際に動き出してみると、戸惑ったり悩むこともあるのではないでしょうか。
例えば...
・1on1をやるように言われたけれど、部下が話してくれない
・1on1でどんなことを話されているのか、上司がそれとなく探ってくる
・「どうすれば良いと思う?」みたいな感じで、上司が何でもかんでも丸投げしてくる
などなど、どうすれば良いか困っちゃいますよね。
JICCCメンバーにも多かれ少なかれそんなことを経験してきた人がいっぱいいますし、実際に経験豊富なプロのコーチも所属しています。
多様な参加者で、そんな事例について対話しながら現場で使えるヒントを手に入れ欲しいと思っています。
テーマ:自己基盤を整え、仕事も人生も充実させる。
「ワークライフバランス」とか「ライフワークインテグレーション」といった言葉がありますが、仕事のパフォーマンスとライフの充実度は切っても切り離せない関係性だということはよく知られるようになってきました。
今回は、ライフの中でも「自己基盤を整える」というテーマで対話できればと思っています。
ところで、「プレゼンティズム」という言葉をご存じでしょうか?反対の言葉は「アブセンティズム」。病気で休んでいる状態。休職中のことを指します。
その反対の「プレゼンティズム」とは「職場に出社しているし勤務しているけど、何らかの状態でパフォーマンスを発揮できていない状態」のことを指します。
例えば「ちょっと具合悪いけど仕事している」とか、心配事があって気持ちの落ち込みがあるなどの状態は、生産性が落ちるので企業への損失が大きいといわれています。
個人の心や体の健康を整える(=自己基盤を整える)ということは、個人としても充実し、仕事人としてもパフォーマンスを発揮することにつながるものだということで、こうしたテーマについてみなさんと一緒に対話していきたいと思います。
JICCC共同代表の山田です。
「コーチング」という手法もすっかり世の中に定着し、資格取得や企業への外部支援など、それを実践・展開するためのビジネスも様々な角度からサービスが提供されています。
一方、資格取得後、実践を継続し続けるための学習や、個人の人生を充実させたり自己基盤を整えたりする観点などは、ビジネスとしてはスケールしにくく、効率も悪いものであることから、コーチングビジネスの市場としては置き去りにされているような感もございます。
私達はNPO法人であり、非営利セクションとして、この「隙間」を埋めていきたいと考えています。
私達は特定のコンテンツを持ちませんし、特定の流派と繋がっている団体でもありません。
こうした想いに共感する経験豊富な会員の存在と実践のプロセスこそが私どもの「コンテンツ」であり、多様な人の参画と実践報告により、当会は運営されています。
そうした観点で、今回の公開定例会も、一方的な講義形式/情報提供ではなく対話型の場を設定させていただきました。対話を通じて様々な気づきがあなたにもたらされれば幸いです。
皆さまのご参加を心よりお待ちしております。